看護学科 原田耕志教授が、第12回消化器癌栄養療法セミナーで「放射線併用5-FU投与マウスの唾液腺に対する成分栄養剤の有用性」との演題で講演を行いました。

日本外科代謝栄養学会との同時開催で行われる消化器癌栄養療法セミナーは、消化器癌に対する癌治療時の最適な栄養療法に関するエビデンスを発表する場です。
今回800名ほどの登録者と現地の参加者を合わせて1000名程度の参加がありました。
これまでに、成分栄養剤投与群と非投与群の比較に関する後向き試験(Support Care Cancer. 2016, 23, 935-939)と前向き試験(Mol Clin Oncol 2019, 10, 159-167)の実施責任者をつとめてきた経緯から、今回成分栄養剤が有する口内炎改善のメカニズム解明を試み、成分栄養剤が放射線により惹起された炎症性サイトカインの産生を抑制し、唾液腺の萎縮を抑制し、唾液分泌量を維持させることで、口内炎の治癒を促進していることを明らかにすると共に、成分栄養剤が唾液腺に対する放射線障害を軽減させる可能性をレクチャー致しました。