科目コード
S24203
授業科目名
摂食・嚥下障害演習
担当者
平松 哲哉・後藤 淳
対象年度
2024
履修区分
必修
開講期
2年
前期
授業回数
15回
単位数
1単位

授業の概要
言語聴覚士は摂食嚥下訓練で空間や重力を操作し、また食塊の刺激(温度や量など)の調整、さらに負荷量の調整を行うことで、各患者に適切な訓練内容を実施する。臨床的評価や訓練について演習形式で学び、口腔の観察や嚥下器官への筋力訓練、感染症対策など専門的で高度な内容を学修する。
DPとの関連
①人間を広い領域から捉え、人を愛する心と専門技術を統合できる能力を身につける
②言語聴覚障害学について深い専門的知識を修得し、それを臨床において適切に応用することができる能力を身につける
③職務遂行に必要な社会性、倫理観、専門職業人としての自覚を身に付け、多様な患者、家族、医療・福祉関係者等と円滑なコミュニケーションを取ることができる能力を身につける
④複雑で多様な障害について常に科学的に探究する姿勢をもち、積極的に自己研鑚し続ける能力を身につける
※DP:ディプロマ・ポリシー(修了認定の方針)=修了までに身に付けるべき資質・能力
到達目標
・各種検査、訓練の演習により、臨床実習で学ぶ水準の技能を獲得し、患者に対して安全・安楽な評価及び訓練を提供することができるようになる。
・吸引の演習によりその手技とリスク管理を理解し、患者に対する安全な吸引の実施ができるようになる。
・ケース検討を通じ、評価を的確にまとめ、訓練立案ができるようになる。
履修上の注意事項
やむを得ず遅れた場合も参加すること。授業中の私語,携帯電話などの使用は禁止する。
授業計画
回数 講義内容【担当教員】 事前・事後学修
1 評価 嚥下造影検査 問題点の抽出 【平松】 事前:p143-152を読む(30分) 事後:VF・VE動画を復習(30分)
2 評価 嚥下内視鏡検査 問題点の抽出 【平松】 事前:p134-143を読む(30分) 事後:VF・VE動画を復習(30分)
3 RSST MWST 嚥下のスクリーニング検査 【平松】 事前:p126-130を読む(30分) 事後:各種スクリーニング検査の復習(30分
4 運動療法の考え方,間接的訓練と直接訓練 【平松】 事前:p2-13を読む(30分) 事後:訓練法の実施(30分)
5 嚥下器官の可動域、筋力増強訓練、舌圧訓練 【平松】 事前:p199-202を読む(30分) 事後:配布資料の復習(30分)
6 冷圧刺激法、嚥下促通法、嚥下体操 【平松】 事前:p194-197を読む(30分) 事後:訓練法の実施(30分)
7 口腔衛生管理 【平松】 事前:p187-194を読む(30分) 事後:口腔衛生管理法の復習(30分)
8 スライスゼリー、増粘剤による調整 【平松】 事前:p214を読む(30分) 事後:スライス法を用い摂食訓練の復習(30分)
9 症例検討、訓練立案、実技試験説明 【平松】 事前:症例レポートを読む(30分) 事後:結果の解釈・訓練立案(30分)
10 咽頭残留除去訓練、姿勢手技、頸部前屈位 【平松】 事前:p214-215、p221-226を読む(30分) 事後:訓練法の実施、頸部位置の違いによる嚥下の違いを復習(30分)
11 栄養評価  【平松】 事前:p266-273を読む(30分) 事後:栄養評価の復習(30分)
12 頸部聴診法、食事介助、緊急時の対応 【平松】 事前:p161-168(30分) 事後:訓練法の実施(30分)
13 頭部挙上訓練、息こらえ嚥下 【平松】 事前:p202-208を読む(30分) 事後:訓練法の実施(30分)
14 Kーpoint刺激法、一側嚥下、摂食時の姿勢 【平松】 事前:p213、216-218を読む(30分) 事後:訓練法の実施(30分)
15 リスク管理 吸引 【後藤】 事前:p258-262を読む(30分) 事後:小レポート作成(30分)
成績評価方法
試験60%、実技40%(実技の内容・日時は講義にて説明する)
かつ、実習前OSCE(客観的臨床能力試験 実技および口頭試問による)において合格基準をみたすことが単位取得の条件である。
ただし、受験資格を満たしていない場合は評価の対象としない。
教科書
書名・著者(出版社) ISBNコード
摂食嚥下リハビリテーション第3版【才藤 栄一】(医歯薬出版) 978-4263444474
参考書
書名・著者(出版社) ISBNコード
言語聴覚士のための臨床実習テキスト(成人編) 【深浦 純一ほか】(建帛社) 978-4-7679-4539-2
教員からのメッセージ
治療者としてその手技を施行する際、患者の様子から適宜調節ができるようにするため、その刺激や負荷の強さなどフィードバックを行いながら学習につなげていきたい。そのために筋の可動域など正常値を理解したうえで本演習に取り組むことが重要である。
教員との連絡方法
304研究室
初回講義の際に説明する。
実務経験のある教員
病院で実務経験をもつ認定言語聴覚士(摂食嚥下障害領域)および看護師により、摂食嚥下リハビリテーションにおける評価、訓練、吸引について実技を学ぶ。