科目コード
R24133
授業科目名
解剖学
担当者
牧田 亨介
対象年度
2024
履修区分
必修
開講期
1年
前期
授業回数
30回
単位数
2単位

授業の概要
医療・保健に従事するものにとって、最も基本となる人体の構造と機能について学修する。
理学療法士・作業療法士は直接ひとの身体に触れ、治療的手段を行使する職種であるので、人体の構造と機能について医療職のなかでも特に専門的な知識が要求される。また健常な人体を学ぶ最初のものとして、人体の各系統について、その構成、各器官の肉眼解剖的構造と位置や相互関係、またその組織構造について学修する。特に理学療法・作業療法に密接に関連する運動器については深く学修していく。
DPとの関連
①平和を希求する心と豊かな人間性を身につける
②修得した専門知識・技術を基盤にした総合的臨床能力を身につける
③高い倫理観をもち、自己を変革しつづける能力を身につける
④地域社会・国際社会と協働し、人々の健康生活のニーズに対応できる能力を身につける
※DP:ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)=卒業までに身に付けるべき資質・能力
到達目標
・基本的な人体の構成(頭部/体幹/四肢 それらの中の各部位の名称・位置関係)を理解し、呼称できるようになる。
・全身の骨とそれが作る関節について、名称、関節を作る骨の組み合わせ、関節の形状、運動方向とその名称について正しく述べることができるようになる。
・骨格筋の基本となる起始停止の概念を理解する。上肢の筋について、名称および位置的関係、付着部位ともたらす運動を挙げることができるようになる。
履修上の注意事項
・本科目は、1年次後期科目「解剖学演習」(R23134)に続きます。
・本科目で扱う内容の一部は、1年次必修科目「生理学Ⅰ」(R23130)と共有します。
授業計画
回数 講義内容【担当教員】 事前・事後学修
1 解剖学とは、解剖学用語 身体の各部分の名称を再確認する、自身の体に触れたり動かしたりして人体がどのようなつくりになっているか把握する(60分)
2 解剖学とは、解剖学用語 身体の各部分の名称を再確認する(30分)解剖学基本姿勢をとってみて、各方向を示す語句がどの向きを指すか確認する(30分)
3 骨格総論 骨および軟骨の組織のつくりを復習する、教科書の各骨の図を参照し、骨の部位の名称のイメージをむ(60分)
4 骨格各論(1)頭蓋、脊柱、胸郭 教科書を参照し、体幹のどの部分にどの骨(群)があるかを理解する(20分) 椎骨について、基本的形状を理解する(40分)
5 骨格各論(1)頭蓋、脊柱、胸郭 椎骨の領域(頸/胸/腰椎、仙骨)ごとの特徴および椎骨が集まった脊柱の構造を確認する(30分)肋骨の形を把握し、胸骨の構造を理解する(30分)
6 骨格各論(2)上肢の骨 鎖骨・肩甲骨・上腕骨の各骨の配置、つながりと各骨の部位の名称を再確認する(60分)
7 骨格各論(2)上肢の骨 上腕骨・橈骨・尺骨の各骨の配置、つながりと各骨の部位の名称を再確認する(60分)
8 骨格各論(2)上肢の骨 手部の骨の名称と配置を確認する(60分)
9 骨格各論(3)下肢の骨 骨盤の立体的構造を理解し、腸骨/坐骨/恥骨の位置関係、各部位の名称を確認する(60分)
10 骨格各論(3)下肢の骨 大腿骨・脛骨・腓骨の各骨の配置、つながりと各骨の部位の名称を再確認する(60分)
11 骨格各論(3)下肢の骨 脛骨・腓骨・足部の骨の名称と配置、つながりを確認する(60分)
12 骨格各論(4)頭蓋 頭蓋全体の形状、眼窩・鼻腔などの構造を理解する(30分)頭蓋を構成する個々の骨を調べ、予習する(30分)
13 骨格各論(4)頭蓋 頭蓋窩について形状を立体的に理解する、頭蓋を構成する個々の骨を確認する(60分)
14 骨学実習:骨模型を使用したグループ学習 各骨の部位について、模型の形状を想起しながら理解が足りなかった個所を復習する(60分)
15 関節靱帯総論(1) 関節の構造と機能可動関節の基本的構造を理解する(20分) 形態による関節の分類について、図や身近なものを参考に運動の方向を考察する(40分)
16 関節靱帯総論(1)関節の構造と機能 形態による関節の分類について、図や身近なものを参考に運動の方向を考察する(60分)
17 関節靱帯総論(2)人体の関節と運動の名称 自分の体の関節を各方向に動かし、それぞれの運動名称を復習する(60分)
18 関節靱帯各論(1)上肢の関節 肩鎖関節、肩関節および周囲の構造について復習する(60分)
19 関節靱帯各論(1)上肢の関節 肩関節、肘関節の構造について復習する(60分)   
20 関節靱帯各論(1)上肢の関節 手部関節、手根骨と指節骨による関節について構造と運動方向を復習する(60分)
21 関節靱帯各論(2)下肢の関節 下肢の骨の各部位について復習する(30分) 骨盤の構造および股関節について学習内容を確認する(30分)
22 関節靱帯各論(2)下肢の関節 膝関節について構造および付属装置(靱帯・関節半月)を確認する(60分)
23 関節靱帯各論(2)下肢の関節 下肢の関節全般について構造と運動方向、名称を確認する(60分)
24 関節靱帯各論(3)頭蓋、脊柱の関節 一般的な椎骨の連結(椎間円板、靱帯)を理解する(30分) 環軸関節をはじめとした特殊な椎骨の連結について立体的な形を確認しながら復習する(30分)
25 関節靱帯各論(3)頭蓋、脊柱の関節 体幹の運動方向、名称を復習する(20分) 肋骨の運動による胸郭の変形について、参考図書などを利用して理解する(40分)
26 筋系総論 骨格筋の起始/停止について、その定義を理解し各筋に適用できるようにする(60分)
27 筋系各論(1)上肢帯の筋中枢 肩甲骨に付着する各筋について、起始/停止と走行を確認し、筋の作用と結び付けて理解する(60分)
28 筋系各論(2)上肢の筋中枢 上腕に筋腹を持つ各筋について、起始/停止と走行を確認し、筋の作用と結び付けて理解する(60分)
29 筋系各論(2)上肢の筋 前腕に筋腹を持つ各筋について、起始/停止と走行を確認し、筋の作用と結び付けて理解するとともに前腕における位置を確認する(60分)
30 筋系各論(2)上肢の筋 手部の筋、および上肢の筋全般について復習する(60分)
成績評価方法
期の途中で実施する中間テスト(複数回行う場合もあり):40%、 期末試験:60%   課題などを課す場合、最大10%の割合で別途組み入れる
ただし、受験資格を満たしていない場合は評価の対象としない。
教科書
書名・著者(出版社) ISBNコード
標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 解剖学 第5版 野村嶬・編(医学書院) 978-4-260-03922-2
参考書
書名・著者(出版社) ISBNコード
解剖学講義 改訂3版 伊藤隆・原著 高野廣子・改訂(南山堂) 978-4-525-10053-7
シンプル理学療法作業療法シリーズ 運動器系解剖学テキスト 細田多穂・監修(南江堂) 978-4-524-26203-8
ソッカの美術解剖学ノート ソク・ジョンヒョン・著 チャン・ジニ・訳(オーム社) 978-4-274-50715-1
教員からのメッセージ
自分自身を含めたヒトの身体に興味を持ってください。日常の中でも、身体がどのようにできていて、どのように動いて(動けなくて)、どうバランスが保たれているのかを意識することを望みます。
教員との連絡方法
実務経験のある教員