科目コード
G5004
授業科目名
研究者の倫理
担当者
岡本 慎平
対象年度
2024
履修区分
必修
開講期
1年
後期
授業回数
8回
単位数
1単位

授業の概要
医学が「人」を対象とする学問である以上、研究者らの活動においても患者や被験者に対する望ましい行動のあり方が常に求められてきた。20世紀中盤以降、医学においては様々な倫理問題が認知され、それと同時に問題を事前に回避するための倫理綱領も相次いで策定されてきた。もちろん、それは看護やそれ以外の学問領域においても同様である。本講義では、とりわけヘルシンキ宣言(1964年)以降の研究倫理の発展の歴史を確認しながら、研究において生じる様々な倫理問題を考えていく。
DPとの関連
①研究者、教育者、又は高度の専門職業人として保健学関連領域における研究課題を発見し、分析・評価し、科学的根拠を探求して新たなケア技術やシステムを創出できる研究力
②地域社会での質の高いケアの提供のため、自身がリーダーシップをとり、異なった専門的背景をもつ専門職と、同じ目標に向けて連携していくためのファシリテーション能力
③保健学の専門的な学術理論と実践の融合を図り、社会に対して新たな知見を提案できる能力
※DP:ディプロマ・ポリシー(修了認定の方針)=修了までに身に付けるべき資質・能力
到達目標
現代医療における様々な課題を認識するとともに、それを法令遵守にとどまらない倫理的観点から考察する能力を養うことを目標とする。
履修上の注意事項
・講義だけでなく、受講者同士での討論を重視する。そのため、受け身で聞くだけでなく、例示された問題について自分だったらどのように考えるか、またその判断の根拠は何か、といった考察をしてもらいたい。
・倫理学は、我々の身の回りにある見えない規範を立ち止まって考えていく学問です。授業であつかう倫理問題についても、日常生活で同様の問題はないか等、自分の生活の見直しにつなげてほしい。
・事前事後学修については、授業内でお知らせします。
授業計画
回数 講義内容【担当教員】 事前・事後学修
1 ニュルンベルク綱領からヘルシンキ宣言まで
2 ケーススタディ(1)リスクと利益
3 ケーススタディ(2)インフォームドコンセント
4 ケーススタディ(3)プラセボ実験
5 研究不正と研究公正
6 ケーススタディ(1)捏造と改ざん
7 ケーススタディ(2)剽窃・盗用
8 ケーススタディ(3)その他の様々なコンプライアンス違反
成績評価方法
各授業内の討論(30%)と定期試験・レポート(70%)によって総合的に判断する。
ただし、受験資格を満たしていない場合は評価の対象としない。
教科書
書名・著者(出版社) ISBNコード
※資料を適宜配布します。
参考書
書名・著者(出版社) ISBNコード
教員からのメッセージ
教員との連絡方法
メールアドレス:sokmt@hiroshima-u.ac.jp
実務経験のある教員