科目コード
E2169
授業科目名
知的障害児の生理・病理
担当者
西山 逸子
対象年度
2024
履修区分
教育課程表参照
開講期
2年
前期
授業回数
8回
単位数
1単位

授業の概要
大脳の構造や機能の局在性、知的障害をきたすさまざまな要因等について概説後、知的障害を伴う主要な疾患の病態生理や症状の経年的変化、併存・合併症等について詳述する。これらにより、知的障害のある子どもの社会適応の困難さや特性についての理解を促し、特別支援教育の現場で必要とされる対応や配慮・支援法、さらに、家庭や医療機関との連携について解説する。
DPとの関連
①平和を希求し、その教育に努め、幸せな人生を創造しようとする力を身につける
②人間愛のもと、ケアすることの意義を教育・保育の専門性において学び、専門的な知識・技術との統合を図る力を身につける
③修得した専門的な知識・技術を活用し、教育者・保育者として実践する力を身につける
④教育・保育者として、子どもの育ちや学びに関わる問題について時代の変化を見通して研究し、新たな価値の創造を図る力を身につける
⑤社会との連携を図り、人々の教育的・保育的ニーズや社会的ニーズに応えることができる力
※DP:ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)=卒業までに身に付けるべき資質・能力
到達目標
知的障害の要因となる病理面や併存症・合併症と心理面および生理面の特徴ならびにそれらの相互作用について理解する。知的障害のある子どもの適応行動の困難さや認知の特性を理解したうえで、個々の子どもの障害の程度に応じた有効な教育方法や配慮・支援法などについて自ら考える力を身につける。また、家族や医療機関との連携の重要性を理解する。
履修上の注意事項
人体の機能や心身の健康に関する基本的事項(高等学校の生物学や保健体育などを含む)を理解して講義に臨んでください。
授業計画
回数 講義内容【担当教員】 事前・事後学修
1 知的障害総論① 定義と概念.診断基準と鑑別.原因とその分類
2 知的障害総論② 脳の構造・機能局在と知的障害との関連
3 知的障害の病態生理① 染色体異常・遺伝子異常症
4 知的障害の病態生理② 代謝異常症・変性疾患
5 知的障害の病態生理③ 周産期異常および低出生体重児における併存症
6 知的障害の病態生理④ 頭蓋内感染症 ー感染症の理解と予防ー
7 知的障害の病態生理⑤ 脳血管障害・頭部外傷など(不慮の事故)
8 知的障害児に併存しやすい障害とその対処法および必要とされる配慮など ※この8回の講義の内容が教育現場等で応用できるように事後も学修を発展させてください。
成績評価方法
評価はテスト(100%)とする。評価基準は授業で取り扱った事項が十分に修得できた否かで判断する。
ただし、受験資格を満たしていない場合は評価の対象としない。
教科書
書名・著者(出版社) ISBNコード
参考書
書名・著者(出版社) ISBNコード
発達障害児の医療・療育・教育 松本昭子/土橋(金芳) 9784765315999
教員からのメッセージ
子どもの教育等に関連する職業資格の取得を目指す学生として、日頃より子どもの健康や医療・福祉に関する見識を深めるように心がけてください。
障害のある子どもの病態を正しく理解し、すべての子どもが充実した学校生活を過ごせるように考えていきましょう。
教員との連絡方法
講義時にアナウンスします。
実務経験のある教員
障害児医療の実務経験を有する小児神経専門医である教員が担当し、知的障害のある児童に対して教育現場で必要とされる医学的知識や支援法、および家庭や医療機関との連携について解説する。